生理・交配
愛犬の交配を検討中の方はまず発情周期を把握することが大切です。
生理初期症状及び交配適正日は共に見逃しやすいので、そのポイントを詳しく解説します。
■ | 生理初期症状ポイント |
1. | 微量少量の陰部出血 | |
2. | 徐々に外陰部腫れる | |
3. | 非日常行動パターン |
※ | 詳細は下記表にて。 |
■ | 交配適正日のポイント |
1. | 出血が半透明に変化 | |
2. | 外陰部ふっくら熟成 | |
3. | 雌が雄を受け入れる |
※ | 詳細は下記表にて。 |
■ | 発情周期 |
生理は、ブリーディング用語でヒート(発情)です。 トイプードルのヒート(発情)は、7ヵ月サイクル。 7ヵ月サイクル内訳は(無発情期・発情前期・発情期・発情休止期)に分かれ、総称は発情周期と言います。 ブリーディング成功に向け発情周期を認識しましょう。 |
発情周期 | 期間 | 様態と準備 |
---|---|---|
無発情期 | 120日 |
■様態 1. 雌のフェロモン分泌が無く、雄は関心が無い ■準備 1. 前回発情から次回発情の発情サイクルを予測 2. 陰部が見易くなる様、陰部回りの被毛カット 3. 伝染病等のキャリア診断、ワクチン接種対応 4. ノミダニ寄生虫駆除、雄や胎子への感染防止 5. 遺伝性疾患含むブリーディング可否健康診断 |
発情前期 | 10日 |
■様態 1. 外陰部腫れだし出血時点、発情前期の起算日 2. 陰部の出血を舐める行動、出血痕の消滅注意 3. 母体が小さい程、出血の確認に慎重を要する 4. トイレシーツ等の尿跡に、出血痕が見られる 5. 尿回数増えマーキング行動パターン見られる 6. 雄を誘う前兆として時折お尻を突き出す姿勢 7. 雄がフェロモン反応するが雌は受け入れない ■準備 1. 安静期に備え交配前にトリミング等清潔保つ 2. 外陰部の腫れ、ティッシュ等で陰部出血確認 3. 無発情期には見られない行動パターンを監視 4. 稀な無出血発情は動物病院等の膣垢法で判別 5. 膣垢変化を顕微鏡で観察するスメア検査実施 6. 精子生存期間36時間、顔合わせ前倒し交配 7. 血統証申請は、立会人と交配写真の証明必要 |
発情期 | 10日 |
■様態 1. 出血が半透明状に変化すると発情期の起算日 2. 発情期の起算日に排卵始まり3日間受精可能 3. 半透明状現象は起算日より1週間後に止まる 4. 受精可能時、外陰部がふっくらやわらか熟成 5. 雌の陰部に軽く触れると尻尾を左右に揺らす 6. 受精可能時、雌が雄を徐々に許容し受け入れ 7. 雄が雌の陰部を嗅ぎだしマウンティング挿入 8. 挿入後陰部ロック、15分程お尻合わせ射精 ■準備 1. 出血が半透明状に変化次第3日間で必ず交配 2. 外陰部の初期腫れから、ふっくら熟成時交配 3. スメア検査で、有核細胞減少、非核細胞増加 4. 自然交配不可や接触を避ける場合は人工交配 5. 人工交配は、シリンジ挿入後カテーテル注入 |
発情休止期 | 70日 |
■様態 1. 妊娠の有無に関わらず、妊娠特有の様相あり ■準備 1. 妊娠の成否に関わらず出産・介助を事前習得 |
※ | 発情周期の各期間は、個体毎の生態により差異あり。 |
■ | 交配の最終判断は慎重に |
トイプードルは小型犬の中でも特に小さい犬種ですので、生理時の出血量が少ない事や骨盤が小さいので難産が予想される事など、見識が浅い方に対してブリーディングはあまりお勧め出来ません。 それでも、愛犬の子孫をどうしても残したいと願う方へ向けて、ブリーディングのポイントをお伝えしています。 交配の最終判断は慎重にお願いします。 |
■ | 執筆者プロフィール |
氏名/川合英治 |
■ | トイプードル専門ケンネル 【ジャパン プードル クラブ】 |
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犬舎代表責任者 |
■ | 第一種動物取扱業登録事業者 | |
23東京都販第006081号 | ||
有効期間/令和10年10月28日 | ||
動物取扱責任者/川合 英治 |
■ | JKC公認資格 | |
JKC愛犬飼育管理士 |